固定可能なアナログ出力レンジ(APx 500 Ver5からの機能)

固定可能なアナログ出力レンジ(APx 500 Ver5からの機能)

今回説明致します機能はAPx500ソフトウエアVer5以降から盛り込まれた機能です。決まった出力レンジでアナログのジェネレーターを設定することでアコースティックデバイスや繊細な入力を持った電子デバイス等の測定に非常にお役に立つ機能になります。

今回の機能は、チャンネル毎にジェネレーターの出力レンジを選択できるようにしています。これは、出力レンジを切り替える際に発生する過渡電圧から保護するために、付加しました。例えば、繊細な電子デバイスのリブートやアンプを通したスピーカーのようなアコースティック測定等では、出力間で予期せぬ過渡電圧から起因するバースト音が発生することもしばしば起こりえます。

出力レンジ制御は、アナログOutput Settingダイアログの中にあります。図1のようにSignal Path SetupのOutput Configuration control groupのConnector Controlの右の歯車のアイコンをクリックすれば、利用できます。

図 1. Click the gear icon button beside the Output Connector control to access the Output Settings dialog.

デフォルトでは、Minimum Range fieldはAutoになっており、Range Maximumは、アナライザーのモデルやバランスド、アンバランスドにもよりますが、アナライザーが生成する最大電圧を示します。例えば、APx555Bで、アナログバランスド出力の条件では、26.66Vrmsを示します。

手動で設定したい場合は、Auto Rangeのチェックボックスを外します。例えば、APx555Bでバランスド出力の条件下で、チャンネル1のMinimum Rangeを1.0Vrmsと設定した場合、最大値は1.768Vrmsと設定されます。この値は、APx555Bの次の高いバランスド出力レンジの値に相当します。結果として、全ての信号は、1.768Vrms以下のレベルで生成され、それ以上の過渡電圧から保護するようになっています。

デフォルトの出力レンジは5dB刻みになっています。しかし、これもアナライザーのモデルに依ります。APx525Bのバランスド最低出力レンジはは377.2μVrmsですが、APx515Bでは284.5mVrmsと異なります。アンバランスドの出力レンジはバランスドの出力の約半分のレンジステップで設定されています。

詳しくは、以下のサイトを参照願います。